最近、監視装置による漏電アラートが立て続けに発生しました。梅雨時期に悩まされる漏電トラブルについて解説したいと思います。
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漏電とは?
漏電とは文字通り、電気が漏れることで、本来流れてはいけない部位に電気が流れてしまうことです。
人への感電を招くなど危険性が高いので、漏電を検知して電気を遮断する「漏電ブレーカー」が通常は使われています。
太陽光発電所の漏電部位の特定は、実は難しい
漏電ブレーカーが主幹ブレーカーのみのケース
漏電ブレーカーが回路ごとに入っていれば部位を絞り込みやすいのですが、発電所の設計仕様によっては、主幹ブレーカーにしか使っていない場合があります。コスト削減を優先して、主幹ブレーカーにしか漏電ブレーカーが使われていない設計も珍しくないのが実情です。
濡れている時のみ漏電が起こっているケース
また、漏電が常に起こっていれば分かりやすいのですが、ある特定の条件の時だけ起こる、ということも多いです。
よくあるのが雨の影響です。
絶縁になんらかの不具合が発生している発電所が、雨に濡れることによって、雨水が電気を通してしまい漏電が発生する(絶縁がしっかり取れている発電所ならば雨に濡れても漏電しない)。
しかし、晴れて乾燥すると漏電の症状が治まってしまう、ということがままあります。点検に行っても、到着した時点ではすでに乾燥していて部位を特定することが容易ではありません。
発電所での漏電の事例
下の写真は草刈り時にケーブル保護管を切断したものです。中にあるケーブルの1本のみ微かな傷がついているだけでした。
しかし、雨が降り管の中に水が入り、ケーブルの傷から漏電が発生しPCS停止に至りました。
完全にケーブルが切断されていれば、発電量から問題は早期発見出来ますが、このように普段は影響がなく雨の日だけ現象が現れるものは非常に部位の特定が困難となります。
特に雑草が伸び始める4月頃に草刈りを行い、梅雨の時期にアラートが出て気付くという事例がよくあります。
もし監視装置によるアラートがなければ、もし発電量を監視していなければケーブル1本の発電量の低下に長期間気付くことなく大きな売電損失になるかもしれません。
漏電は売電損失だけではなく、感電や機器の故障、火災にもつながる可能性のある危険な現象です。
漏電の発見には絶縁抵抗測定などの電気点検、絞り込み目視点検で箇所を特定する方法があります。
お困りごとなど、お気軽にご相談下さい。
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